水中ウォーキングの効果的な歩き方は?注意点・やり方を丁寧に解説します
陸上運動よりも疲れにくいのにもかかわらず、有酸素運動のためダイエットに効果覿面だと今世代を問わずに注目を集めている水中ウォーキング。
そんな水中ウォーキングには様々な歩き方があります。この記事では、水中ウォーキングの歩き方のバリエーションを紹介しながら、それぞれの正しいやり方についてご紹介します。
是非参考にしてみてください。
水中ウォーキングの効果やメリットは?
水中ウォーキングにはどのような効果があるのでしょうか。
下記にまとめました。
ダイエットできる
水中では水の抵抗を受けながら前進するため、陸上のウォーキングよりもカロリー消費量が多いです。
しかも水の浮力を受けられるため、体感的には軽い負荷で有酸素運動を行えます。
脂肪燃焼効果は10分以上の継続した有酸素運動が理想ですが、水中ウォーキングは長時間行いやすいため、より簡単にダイエットすることができるのです。
筋肉量を増やせる
水中ウォーキングは、先述したように水の抵抗によって陸上のウォーキングよりも大きな負荷がかかります。
その負荷に抵抗しながら歩くことで、お腹や背中など普段意識しない筋肉を刺激でき、筋肉量を増やせます。
筋肉量が増えると、さらに代謝がよくなるので痩せやすい体を作ることにもつながります。
血液循環の促進につながる
水中では常に水圧によって体に圧力がかかるため、心臓に血液を戻す静脈のポンプ作用がサポートされます。それによって、1回の拍動で送り出す血液の量が増え、心拍数や血圧も下がり、心臓への負担が軽減します。
血液循環が促進することで、心肺機能も向上しますし、肩こり改善、下半身にたまりがちな老廃物の回収にもつながります。
簡単に負荷を調整できる
水中では簡単に体の向きや動き、速さをコントロールできるので、自分の身体の状態や目的に合わせて負荷を調整しやすいです。
水中ウォーキングは歩く速さによって負荷を明確に変えられます。
始めたばかりの頃はゆっくり歩き、慣れてきたらスピードを上げることをおすすめします。
ストレス緩和効果がある
水中では浮力が働くことで、無重力に近い状態になります。その際に全身の筋肉が緩まり、力が抜けるためリラクゼーション効果が得られます。
また、胸まで水に浸かることで、水圧により自然と腹式呼吸が促されます。
腹式呼吸は副交感神経を活性化し、気持ちを落ち着かせ、ストレスを緩和させる効果があります。
水中ウォーキングは筋力だけでなく、精神的にも安らぎ効果があるトレーニングなのです。
関節への負担が少ない
水中ウォーキングは浮力により腰や膝の関節への負担を軽減しながらトレーニングを行えます。
そのため、関節への負荷が気になるご高齢の方はもちろん、運動習慣がない人でも安心して行うことができるのです。
水中ウォーキングのデメリットは?
それでは、反対に水中ウォーキングには何かデメリットがあるのでしょうか。
下記にまとめました。
時間や場所に制限がある
水中ウォーキングはプールの中で行うため、通常自宅では行えません。
そのため、スポーツジムや公益のプールへ足を運ぶ必要があります。
また、夜遅い時間には営業していないこともあるため、24時間したい時に気軽にいつでも行えるわけではないという不便さがあります。
どこで行えるのか、営業時間はいつなのかといった下調べをしてから運動するようにしましょう。
骨の形成に影響がある
人間は陸上で生活しているので、その身体を作る骨や筋肉は重力によって強く形成されます。
しかし、水中では浮力があり重力が少ないため、骨への負担が軽減され、強い骨が形成されにくくなります。特に高齢者は、年齢と共に骨がもろくなりやすく、骨粗鬆症になる確率も高まるため、ずっと水中ウォーキングだけを続けていると結果的に骨折しやすくなってしまいます。
水中ウォーキングに慣れてきたら、徐々に陸上での運動も取り入れ、骨に適度な刺激を与えるようにしましょう。
水中ウォーキングの基本的な歩き方
具体的な水中ウォーキングの歩き方のバリエーションをお伝えする前に、まずは水中ウォーキングの基本的な歩き方を解説します。
ダイナミックに体を動かす
水中ウォーキングを行う際には、肩の位置まで水が浸るほど大きな歩幅をとりながら歩くように意識しましょう。
そしてこの時、水の中は歩きにくいので、腕をしっかり振ることがポイントです。腕を肩から大きく振ることで、バランスを取りやすくなりますし、上半身の筋肉も鍛えられます。
また、腕だけでなく、股関節も全体を使って大きく、可能な限り素早く動かすことで、インナーマッスルである大腰筋を鍛えられます。
身体全体をダイナミックに動かすことで、身体に負荷を増やせるため、身体の引き締まりなどの効果を感じやすくなります。
もちろん、初心者のうちは慣れるためにも動きを小さくしてもかまいません。
自分の身体や目的に合わせて動きの大きさを調整しましょう。
膝を高く上げる
慣れてきたら膝を高く上げることも意識しましょう。
太ももを重点的に使うイメージで歩くと、膝をより高く上げることができます。
その時、上半身を少し前に倒し、腕もしっかり振るように意識しましょう。
膝を上げることで、背骨を結ぶ大腰筋と太ももの内側が鍛えられ、股関節の筋肉も伸ばしやすくなるので、骨盤の歪み改善にもつながります。
また、太ももをしっかり上げることで普段の段差などでのつまずきや転倒予防効果もあります。
水中ウォーキングのバリエーションと効果的な歩き方
水中ウォーキングには様々なバリエーションが存在します。
下記に代表的な水中ウォーキングの種類と効果的な歩き方をまとめました。
ぜひメニュー選びの参考にしてみてください。
前歩き
前歩きは水中ウォーキングの基本の歩き方です。
こちらは太ももの大腿四頭筋とすねの前脛骨筋を重点的に鍛えることができます。
やり方としては、背筋をまっすぐに伸ばし、視線を下げないように意識し、両手を広げてバランスを取りながらつま先で蹴りだすようにして、1歩ずつ進みましょう。
このとき蹴り上げた足は大股にしてまっすぐに上げて前方に着地させ、肩が水に浸かるくらいの大股歩きにすることも意識しましょう。
脚をまっすぐに上げられない場合には、プールの壁を横にして立った状態で、壁側の脚を壁に沿わせるようにして上げる練習をしてみると、次第に普通の水中でも脚を正しいフォームで上げられるようになります。
横歩き
横歩きは「サイドウォーク」とも呼ばれ、股関節を柔らかくしたい方やヒップアップしたいという方におすすめなのが横歩きのウォーキングです。水中で行うので負担が少なく、関節症で股関節に痛みがある人も無理なく運動を行えます。また、横歩きを行うとお尻の横にある中殿筋を鍛えることができます。中殿筋を強化すると、股関節の動きを安定して支えられるようになるので、左右にふらつかず、転倒防止につながります。
やり方としては、背筋を伸ばし視線を下げないように意識した状態で、進行方向とは逆側の足を軸として重心を乗せ、もう片方の足を肩幅程度に開きます。その後開いた足に重心を移動させてから、もう一方の足を踏み出し、両足を揃えます。
軸足は踏み出した脚に向かって引きつけるように意識しましょう。また、両足が揃ったときにお尻をキュッと締め、腹筋にも力を入れると効果的です。
後ろ歩き
後ろ歩きは、特に太ももの裏側を鍛えることができます。
腰への負担も最小限なので、腰痛を持っている方でも行えるトレーニングです。
やり方としては、背筋を伸ばした状態で進行方向に背中を向け、両手でバランスをとり、後ろ向きに進みます。
この時、水の抵抗を受けやすくするために、できるだけ真っすぐ進むように意識しましょう。
ニーアップウォーク
腰をひねりながら膝を広げて歩行するやり方を「ニーアップウォーク」と呼びます。
腰をひねることでウエストのシェイプアップ効果が期待できます。
やり方としては、足を前に踏み出した後に、後ろの足の膝を90度に曲げ、身体の横を通るようにして前方にもっていきます。その際に後ろに残った手は水を掻くようにしながら前に運んでいきます。
足をただ前面に勧めるのではなく、腕を横に広げ、一歩一歩腰をひねるように意識して動かすことがポイントです。
キックウォーク
足を蹴りだしながら歩くやり方を「キックウォーク」と呼びます。
キックウォークを行うことで、脚の筋力強化やヒップアップ効果が期待できます。
やり方としては、水中でボールを蹴るイメージで、一歩一歩水を蹴るようにして進んでいきます。
水の抵抗に対して脚を蹴りだすことで、効果的に脚の筋力を鍛えることができます。脚と腕をしっかり開くことを意識すると、お尻周りの筋肉と腕を刺激できるので、下半身のシェイプアップや二の腕の引き締めにつながります。
水中ウォーキングの注意点
水中ウォーキングを行う際の注意点をご紹介します。
よく確認したうえで行ってください。
体調を考慮する
水中ウォーキングを行うと、循環器系にほどよい負担をかけられるので心肺機能を高めることができますが、一方で持病がある方は体調悪化にもつながります。
治療中の病気がある方はかかりつけの医師に相談したうえで行いましょう。
また、持病がなくても、発熱や風邪などの症状が出ていて体調がすぐれない場合にも控えるようにしましょう。
空腹状態や食後すぐには行わない
空腹の状態で運動を行うと、糖質が足りないせいで集中力が落ちてパフォーマンス低下につながりますし、最悪の場合低血糖になり、めまいや吐き気などの症状が出てしまう恐れがあります。
また、反対に食後すぐに行うと、胃や腸に血液が集まっているせいで脳への血流が滞っている状態なのでこちらも集中力の低下につながります。
水中ウォーキングに限ったことではありませんが、運動を行う際には食事を済ませて1時間程度経ったあとに行うようにしましょう。
こまめに水分補給を行う
水の中では気がつきにくいものですが、運動を行っているので陸上の運動と同じく汗をかきます。
運動前後はもちろん、こまめに休憩をとって水分補給を行うようにしましょう。
水分をとらないと、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まってしまいますし、手足もつりやすくなります。
水中で手足をつると、思わぬ事故につながる可能性もあるため、水分補給はのどが渇く前に意識して行うようにしましょう。
【まとめ】水中ウォーキングを効果的に行いましょう
いかがだったでしょうか。
この記事では、水中ウォーキングの注意点やメリットデメリット、やり方のバリエーションを丁寧に解説しました。
水中ウォーキングは消費カロリーが多くダイエット効果があることや関節への負担が少ないなど様々なメリットがあります。
ぜひ効果的な歩き方を意識して、水中ウォーキングを行いましょう!
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