建築学科生の就職先は?設計職以外もあるの?現役建築学生が調査してみた
こんにちは!私は普段建築学生として学びながら建築CGサイトのライターとして働く大学生です。
今年建築学科に入学した1年生や、建築学科を目指す高校生の方は、卒業後にどんな就職先に行くのか気になっていませんか?
今回は、現役建築学生の筆者が就職先について調査してみました。
建築学科の学生はみんな設計職につくのか?
「建築学科なんだからみんな建築士の資格取って設計するんじゃないの?」と思った方はいませんか?私も建築学科に入った頃はそう思っていました。
しかし、実際はそうではありません。建築という分野はただ建築物の設計をするだけではなくその設計案を人に伝える仕事、施工の進捗や流れを管理する仕事など、構想から施工までの段階ごとに多くの仕事があります。そのため、全員が建築士として設計をするわけではありません。むしろ、設計職は限られた優秀な人しかなれないと言われています。
これを見て、「あれ、思ってたのと違うな」「自分には無理かも」と思う方もいるかもしれません。ですが心配いりません。建築という分野は意匠といういわゆる「デザイン」意外にも強い建物をつくる構造、過ごしやすい建物をつくる環境など、個々に合った分野や関連する仕事が必ず見つけられるのも魅力です。「建築が好き」「興味がある」という気持ちを大切にしましょう。
建築学科の学生が多く就職する業界
実際に建築学科の学生は、卒業後にどこへ就職するのでしょうか。
実は、学部卒と院卒では就職先に大きな違いがあるのです。
そこで今回は、学部卒と院卒それぞれの主な就職先について紹介します。
学部卒1.設計職(ハウスメーカー)
学部卒の就職先1つ目はハウスメーカーの設計職です。なぜハウスメーカーなのかというと、会社ごとに住宅の形態や規格がある程度決まっており、院でより専門的な建築の知識を学んでいなくても仕事ができるからです。逆にいうと、アトリエや大手企業で設計がしたい方は、大学院へ進学する必要があるのです。
学部卒2. 施工管理
学部卒の人が多く就職する職種に、施工管理が挙げられます。設計されたものを実現させるために、工事の進捗管理など現場中心の仕事を行います。設計について学んだ建築学科の人は、設計者サイドの視点も持ち合わせているため柔軟な施工管理が期待できます。
学部卒3.自治体の土木部門
3つ目に挙げられるのが自治体の土木部門です。道路や橋の管理・修復をしたり、新たな公共施設の施工プロジェクトに携わったりします。
院卒1.設計職
院卒で最も志望者が多いのが設計職です。多くの院生がこのために進学し、在学中に1級建築士の資格取得に向けて勉強するほどです。大学院を卒業して専門分野の知識が増えたり、在学中にインターンなどの経験を積むことでアトリエや大手設計事務所に就職するチャンスが増えます。
院卒2.大手ゼネコン
2つ目に挙げられるのがゼネコンです。こちらも志望者が多く、設計から施工まで多くの職種がありますが、他の会社との違いはその規模にあります。大手ゼネコンは全国規模のプロジェクトや都市開発プロジェクトを展開しているので、規模の大きな仕事がしたい方はゼネコンを志望する事が多いです。
上記を見て分かるように、建築の花形職業やより専門性の高い職業に就きたい、規模の大きい仕事がしたい方は大学院へ進学する必要があります。自分がどの道に進みたいのか早いうちから考え、就職・進学について方針を立てておきましょう。
建築業界以外で建築学科の知識を活かせる仕事は?
建築学科を卒業すると、建築業界でしか就職できないのでしょうか?いいえ、違います。建築学科では、主に設計課題を通して専門ソフトの技術や設計した建築物を魅力的に見せるプレゼン力も鍛えられます。最後に、これらの技術を活かせる仕事についても紹介します。
1.CADオペレーター
まず1つ目に挙げられるのがCADオペレーターです。CADソフトを用いて建築図面を作成するのが主な仕事で、専門の資格もあるので設計や施工などの職種につかずCADのみの業務に携わる人もいます。
2.CGデザイナー
2つ目はCGデザイナーです。建築学科では、設計したものをプレゼンする際に「プレゼンボード(プレボ)」というものをadobeソフトなどを用いて作成します。その時に培われた技術を活かし、CGデザイナーになる方も中にはいます。
▼ 建築CGの例については下記の記事で詳しく紹介されています
【初心者向け】建築CGパースの制作方法は? 制作費用相場やおすすめソフトも紹介
インテリアコーディネーター
3つ目はインテリアコーディネーターです。こちらも専門の資格があり、建築学科で学んだ建築に関する知識を活かして働く事ができます。
【まとめ】
いかがでしたか?
同じ学科を卒業しても、学部卒か、院卒か、何を重点的に学んだかで大きく就職先が変わりますよね。
自分が何をしたいのか、そのためには今どんな勉強が必要なのか、常に逆算する必要があるなと私自身感じました。
皆さんも、まずは自分が興味のある職種や企業についてリサーチしてみましょう。
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